存在としての自分

 

 

 

鶏肩肉は希少なはずだけどまぁまぁ安い。少なくても需要がないと値段は上がらないのか。美味しいかというと、なんとかそういえば今日の帰りのスーパーは物凄く人が多かった、感覚的にいつも三倍くらい。巻き寿司(太巻き?)ラッシュかな。たぶん、電車が少し遅れたとか、僕が残業だったからピークの時に引っかかったとかそんなこと。別に原因はなんでもいい。こういうのが考えるということなのか。知らんけど。

 

なんだか、昼休憩時間やたらと楽しくて、1人でにまにましていた。ふくふくとした毛艶が良い猫よ、そんなに逃げなくてもいいではないか。そんなこともどうでも良い。いや

どうでも良いと思っているから逃げられるのか。なんというか、こんなに楽しくて申し訳なくなる気分。楽しみがあるだけで世界の色が全然違う。もちろん、楽しい想像の中だけに生きている訳でもないけど。そろそろ楽しい想像が現実化するように構成される世界になってもいいもしれない。この申し訳なさってどこから来ているのだろう。しんどいのが人生だというところか。

 

順調に過去は遠くなっているし終わりは近くなっているけれどたぶんそんなことは関係ない。世界が進行的に分かれていけばそれ良い。

 

 

ともあれ、自分は本当に思考しているのかと考えていると、カントさんが何か言っていた。思考の前には直観があると。誤読誤解なんでもござれだけど、ここでいう直観って、素朴な感じではなくて、自分が外界に接したときに見えたものであって、こう、そもそも備わっているものという意味ではないのでは。何が見えるかは何を見たいか何をみたくないかにもよるし、直観って、経験からの統計からすると確率が高いという意味に遣われることが多い。

 

僕みたいな凡人からすると、直感はもともとあるものだっていうより磨くというか積むとかそういう範疇のものだと思う。言葉による情報の蓄積ではなくて、むしろ非言語データの集積による、自分で言語化できない感覚。情報を意識的に蓄積することで非言語データも増えるような気がするけど、メカニズムは分からない。

意識無意識もそれほどきっちり分かれているものでもないし。要は自分の非言語データから出てきた反応に気付くかどうかみたいな。動機が先にあって行為があるという時間性の中で自分を捉えていたらたぶん気付けない。

 

まぁ時間と存在っていうのはハイデガーさん曰く不可分だし、AIの人もそういうこと言っていた。数直線みたいなところで時間を捉えるのが存在の定義っぽい。それに、AIと人間の違いで人間には社会性があって、社会性における約束の中では昨日の自分と今日の自分は違うから、約束は無効だという言い分は成り立たない。2つの全く関係ない本の言い分を組み合わせると、社会性と時間性はとても近いところにあるように見える。

 

僕個人で言うと、数直線上での生から死までという流れはほとんど見ていない。だってこれを見るのであれば、明日自分が暴走車にひかれて数直線は途切れるかもしれない。進歩というか移動で見るならば、主観的な時間軸でしか見ていない。昨日が今日になったとしても自分が主体的に何かアクションをしなければ世界はちっとも変化することはないという視点。

 

あと、関係と時間でも客観的な時計としての時間は関係を進行させるものかという点もなかなか疑問。客観的な時間が長いから信用が置けるというものなんかアレよねと。厳密に考えるなら、回数とか時間にしても本当に接した時間の方が適切なような。まぁこんなの間をどう捉えるかでしかないけれど。

 

あとは、週末の演劇に向けて、というか、たまたま読んでいたところと一致しただけ。アランさんの芸術の体系で演劇が出てきた。演劇は独白と台詞と時間の流れしか使えないとか、キャラクターを大まかに素描するとか。確かに、僕が見た3本の演劇には当てはまっている。演劇には独特の時間の流れがある。遅いとか早いとかではなくて、切り取られた時間性。とても非現実。

AIに芸術が創れるかという話もあって。物語の混在はしょうがない。自分が読みたいように世界を切り取っているのだから、一見関係なくても自分の中では一致する。創作は結局確率の大小ではないかというのはなかなか面白い。アルファベットが全部載っているサイコロを猿が無作為に無限に投げていたら、組み合わせの中に「ハムレット」があるだろうって。ただ、最新科学によると、世界に無限はないみたいだから、芸術とは有限の世界の中で美にたどり着くことなのでは。

 

僕は読む人なので、読み手の修練としては、自分が美しいと感じたことをちゃんと保存できるようになること。別に言語化しなくても良いし、記録もしなくて良いけど、感じたことを認識するようにする。

 

楽しい世界だ。

 

おしまい。

 

では、皆さんが楽しく生きていますように。