ぬくもり

 

なんとなく今日は元気だった。別に理由なんて考える必要もないけど、当たりはつけている。とても安易でちょろいな。それは良いとして。楽しみにしていた新刊が出てなくて調べてみたら21日だった。特に落胆はなかった。先月本屋にあるライトノベルの新刊で見かけたときには19日だったような気がしたのだけど。

 

まずは数の見間違えたのだろうなと。僕は数字にめっぽう弱い。というか、数と意味を結びつける認識能力に致命的な欠陥があるのではないかと思うくらい、量を大事にできない。量の価値が分からないとも言える。ただ、いくつも数が出てくるわけじゃない日常の日付を見間違えたとしたら把握している以上に酷いから、帰りに一応確認しに行った。19日だった。しかしよくよく見ると刊行予定日。そして、公式サイトの21日というのももう一回見返すと刊行予定日だった。単行本の刊行日ってこんなに緩かったっけ。単行本の発売日を気にするということが経験上なかったから知らなかっただけなのかもしれない。

 

そして、あまり落胆することがないのは、昨日書いていた、あらゆる物事がどうでも良いという基準なのかと一瞬悲嘆しつつ、まぁねじまき鳥三巻途中だし、ついでお預けくらうのも悪くないなと。価値観であれ性癖であれ、やばいことには変わりないが。待っている時間も読書のうち、と思えるほどに楽しみにしている訳でもない。

 

さておき。

 

神経免疫学革命は訳者あとがきまできてしまった。あまりあとがきとか解説とか読めないからおそらく終わり。もう少し専門的なところにいきたい。免疫のバランスを整えることはうつとかアルツハイマーとかに効果がありそうだとの展望があった。それもいいけど、この学問って人間の体の中の作用が細胞と化学物質の組み合わせと作用で調整されていて、それが気分とか行動とか健康を左右するところが面白い。まるで錬金術の肉体錬成みたいだなという明後日からの興味がある。

 

アランさんの芸術の体系を美学に含めるかどうかという学問的分類は知らないし興味もないけど、なにやら章立てが中井正一さんの美学入門に似ている気がするから多分問題ないだろう。アランさん流に言うと、芸術の基礎というか完成は建築にあるのだとか。美を三次元で創造するところなのか、芸術とは物質だということなのか。内容も面白いけど、文体も美味しい。この系譜では色彩論が気になる所。まだしばらく食べられそうだから先にはなるだろうけど。

 

あとは知財法入門もなかなか。租税法の入門書も読んでいるけど、租税法はですます調でなんとなく媚びている感が否めないけど、すっきり内容だけが書かれていて好み。法律の話は途方もなくなるから省略。

 

こういう風に読めるようになったら良いのだろうなと感じたこと。学問の本は学問の本として読むのではなく、ただ、論理を追って面白いことを探すだけで良かろうなと。覚えなきゃならないではなく、なぜそうなっているのか。微分積分はもともと数学じゃなくて物理学で運動を解析する道具として生まれたのだとか。こちらの方が分かり易い気がする。

 

ただ、小説とは読み方が違う。小説は発見じゃなくて物語を自分に通すもの。

 

こうやって、膨大に食べても何かに役立つと思ってもいけない。あくまで食べたいから食べるだけ。ただ、この方法が他の人に通じるかは定かではない。まぁそのために綴っているわけでもなし。

 

そうして寝る前には前の前に観た演劇の日誌をいくつか食べてみて。

 

前に観た劇評で感じた、なんとも言えない肯定感は劇中の何処かに描かれているものではないから劇評に書いて良いのかなと思っている。テキスト読んでとっかかりがあれば書いても良いかもしれない。

 

何処で読んだか忘れたけど、文章は伝えたいものがあるから書くのだという記述があって、僕が伝えたいことは何だろうと考えた。基本的にはないとは思うけど、ここできっと素朴な基準が出てくるのだろうなと。僕は世界という現象に対して割と、というか全肯定的だから、伝えることがあるとすれば、貴方は貴方のままで良いよ、だろう。もちろん変化したいという願望も含めて。この文脈で考えると、僕が現象から否定されたいという傾向があるのもなんとなく分かる。

 

ではこの辺で。

 

新たな世界を創造できますように。

 

おやすみなさい。

 

おしまい。